ドバラダ飛空船〜ブルースからハワイまで〜

ギターをひいたり真空管アンプをつないだり

談話室

イルなスキル

Hill Country Bluesメモ。R. L. Burnsideがいい。私はワン・キー・プレーヤーが好きだということを再確認した。おいおいオープンDに翻案しよう。 ・・・などといったそばからマーティンをオープンGにしている。弾かないときはケースに入れて、ブリッジ付近に…

機関車は走るのです

ブルース関連書籍の追加。むかしの定番だったらしい。ジャケットは気になるが、値段がアレなので、古本屋で投げ売りされていたらチェックしよう。 ブルースの世界 作者:中村とうよう 主婦と生活社 Amazon さておき、You Tubeから『小室等の新・音楽夜話』が…

ドカドカうるさいロックンロールバンドさ

「ドカドカ」というのがなんともいえず良い。そういえば文章もおもしろいんだよな、このひと。 十年ゴム消し (河出文庫 い 10-1) 作者:忌野 清志郎 河出書房新社 Amazon 音楽のひとがエッセイを書くとおもしろいのはなんでなのか知らん。曽我部恵一氏の『昨…

遙かなるハワイ

ハワイばなしのつづき。プア・アルメイダがあまりにもグッドタイムミュージックだったのでメモ。エレキバンドでスウィングフィール、シナトラのようなクルーナー。ハワイアンのグルーヴはスウィングとはちがうとおもっていたが、結局はものによるみたい。ど…

武技

ブギは1920年代からあったが、30年代末にもブームがおこり、半ばにはすでにヒルビリー・シンガーたちがとりいれていた。デルモア・ブラザーズが「ヒルビリー・ブギ」という曲をだしていたらしい。ヒルビリーからロカビリーへいって、エルビスへつながるとい…

Mercury Blues

つかってみたい表現のメモ。「こわくて靴のなかがふるえだしてくる」。からだがどうかする、ではなく、からだをつつんでいるものがどうにかなる、という伝えかた。 *** ひょんなことからYou TubeでPavementを観てみたらシャドウズとBeckのミックスに聞こ…

ギター調整

とうとうマーティンを楽器店へ。わずか2日で手もとに帰ってきた。 症状はトップの膨らみとネックの逆反り。トップは5年ほどまえから膨らんできたので、経年変化とおもっていた。さぬきに来るまえの調整で改善したのが、去年の梅雨にまた膨らんだということの…

エマエッセッサイエッセッサイピーピーアーイ

Mississippi、といえばヴァン・ロンクの本にミシシッピ・ジョン・ハートがでてきた。ロンクが本人に聞いたところでは彼の「Franky Blues」は78回転盤に収めるために録ったあとでエンジニアが早回ししたそうである。 ジョン・ハートのジョークという可能性も…

申し訳ありやせん。こいつ、良いミュージシャンなんだが、頭がトロくて、何んもわからないんでさ。

このあいだ図書館で借りてきた『偉大なるブルースの肖像』を読んでいる。いまのところ読んだ文献のなかでダントツ1位を進呈したい。とくにヒューバート・サムリンのエピソードにグッと来たので、以下にメモしておく。 「おう、にいさん。おれたちゃあんたが…

Slide Pride

ルーズベルト・サイクスにくらったのでメモ。「このベーシスト、よくついていけるな~」とおもったら独りで弾いていた。 こういうのを聞いていると、ギターでひとりアンサンブルをもとめすぎなくていいようにおもえてくる。めちゃくちゃないいかたをすると、…

Hootenanny

【Viper】・・・マリファナ喫いのこと。吸いこむときの音に由来する。 *** 前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp このあいだからヴァン・ロンクの本を読んでいるのだが、むつかしくてなかなかすすまない。文体も語彙も独特で、すっと入っていきにくい…

BBB

しかるべき年月、あるいはそれに値する経験を全うしたものだけが枯れる。要件を満たさない場合は腐る。 老いは成熟と枯れであり、若さは未熟と腐敗である。E・ホッファーの「若者は成熟しもせず腐敗したがる」は、正誤性はともかく、警句としてはサマになっ…

Hi, Ho!

ビッグ・ビル・ブルーンジーばなしのつづき。 krokovski1868.hateblo.jp 19のときに図書館で借りてCD-Rに焼いていたのをおもいだした。棚をさがしたらちゃんとのこっていた。Lucky me! 『The Father of Chicago Blues Guitar』という盤で、このまえ文献で読…

旅の功徳

「どうして巡礼なんてするんだ? それを回していればいいだろうに」私は男のもっているマニ車を指して訊ねた。 すると男はいかにもつまらぬ質問をするやつだというように、ぶっきらぼうにこういった。「功徳があるからさ」 *** このところ、カントリーブ…

Muddy Boaters

【倍賭けの眼目】・・・ギャンブルにおいて、負けるたびに賭け金を2倍ずつ増やし続けること。負けが続いても、勝った時点でそれまでの損金をすべて取り戻すことができる。→【Double Down】 *** スマホがどれだけ流通しようが、ほりだしものをさがすたのし…

アメリカン・フォーク・ブルース、そしてカントリー

・・・カウボーイのカントリー。田舎の労働者のカントリー。オーキーたちのカントリー。隠遁者たちのカントリー。ヒルビリー、ロカビリー、そしてロックンロール・・・ *** 前回のつづき。フォークバラッドどうこうというよりは、ブルーグラスという補助…

スラックキー・ブルース

半年ぶりにマーティンに弦を張った。ネックが若干ねじれているので、無理はできないし、オープンDではなくオープンGにしている。すこしでも6弦がわのテンションをさげようというつもりである。 なんとなくオープンGにすれば勝手にアーシーな響きになるだろう…

アメリカン・フォーク・ブルース雑感

前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp ブルースにおけるホーボーが南部のアフリカン・アメリカンたちだったとすると、フォークにおけるホーボーの主流は、オーキー、すなわち砂嵐のために他州へ仕事をもとめたオクラホマのひとたちだった、ということで…

音楽探偵、渉猟す

読書ばなしのつづき。「行間にうまくわりこめるようになれば上級者」というのをおもいついたのでメモ。 krokovski1868.hatenablog.com *** 行間つながりで、ピッチのはなし。あがりきらない、というだけではなく、たかいところからおりていくうごきをわす…

バレルハウジン、欧州、そして極東憂唄

それにつけても、むかしのブルースの、重たく転がっていくピアノのサウンド、あれはなんなのだろう。どういう加減でああいう音になっているのか、いまもってわからない。 ドブロのときとおなじで、いまのピアノとは楽器の仕様じたい、ちがっていたのかもしれ…

ブルース用語解説〜アルコール編〜

【バレルハウス】・・・ダーティな酒場のこと。バレルウィスキーに由来する。 バレルウィスキーとは要するに樽からそのまま飲んでしまう酒である。この手の密造酒はフーチーともよばれたり、ムーンシャインとよばれたりする。後者は月明かりのなかでこっそり…

ロックンロール雑感

ロックンロールばなしのつづき。 krokovski1868.hateblo.jp ロックンロールの名付け親といえばアラン・フリードであり、ロックンロールの歴史とセットで語られる「ロック・アラウンド・ザ・クロック」といえば『暴力教室』である。この『暴力教室』の原題は…

Sanukite

サヌカイトは、さぬきでは「カンカン石」として、むかしから知られていたそうだ。明治時代に、ナウマン博士ーナウマン象のナウマンであるーによってドイツへ持ち帰られ、彼の地の地質学者によりサヌカイトと命名されたという。 讃岐で見つかったからサヌカイ…

セゴビアからグールドへ

前回のつづき。セゴビア感想文。 krokovski1868.hateblo.jp 複雑な文様がつぎつぎにあらわれてはきえていく。一定のルールにもとづいて非常に緻密かつ精巧に織られていることは伝わるのだが、それらが何を意味するのかわからない。硬質な叙情があとにのこさ…

ギターの黒船

前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp アメリカはデッカから『My Favorite Works』という盤がでていたので図書館で借りてきた。セゴビアってスペインのひとじゃなかったっけ? ライナーによると、アンドレス・セゴビア(1893~1987)は、スペイン内戦(1…

獅子舞ブギ

FGメモのつづき。オープンDで3コード。 近所でししまいを観た帰りにでてきたので、曲名は「ししまいブギ」。イベントのチラシによると香川はししまい王国だそうである。そうなの? さぬきは盆栽も有名だし、ブラックバス釣りでは野池天国だし、てぶくろの9割…

Alberta

チューニングばなしのつづき。まえに書いたオープンEmだが、アルバート・コリンズがそうだった。わすれていた。 krokovski1868.hateblo.jp 正確にはこのひとはそこから全音下げたオープンDmだが、たぶん習得過程ではオープンEmだったのではないかとおもう。 …

奔流

アフリカ国旗の色について。緑は希望または森林資源、黄色は太陽もしくは天然資源、赤は力と熱意、そして独立のさいにながされた血をあらわしていることがおおい。 *** コンゴばなしのつづき。 krokovski1868.hateblo.jp コンゴはバンツー語で「山々」の…

Simply Deep

あそびはまなびで、まなびはまねびで、まねびからスタイルがうまれる。ほんとうかyo! *** ちかごろは著名なアーティストがYou Tube配信をしていて、ただでライブを観られるような感覚になっている。おすすめに内田勘太郎氏のチャンネルがでてきておどろい…

続・カリプソ・ピッキング

前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp 動画まで網をひろげてみたものの、それらしい音は見つからず。情報がのこっていないとすれば、奏法としてはのりこえられてしまったのだろう。たぶん右手のリズムパターンがちがっただけではないかとおもう。 いつも…