ドバラダ飛空船〜ブルースからハワイまで〜

ギターをひいたり真空管アンプをつないだり

談話室

Hootenanny

【Viper】・・・マリファナ喫いのこと。吸いこむときの音に由来する。 *** 前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp このあいだからヴァン・ロンクの本を読んでいるのだが、むつかしくてなかなかすすまない。文体も語彙も独特で、すっと入っていきにくい…

BBB

しかるべき年月、あるいはそれに値する経験を全うしたものだけが枯れる。要件を満たさない場合は腐る。 老いは成熟と枯れであり、若さは未熟と腐敗である。E・ホッファーの「若者は成熟しもせず腐敗したがる」は、正誤性はともかく、警句としてはサマになっ…

Hi, Ho!

ビッグ・ビル・ブルーンジーばなしのつづき。 krokovski1868.hateblo.jp 19のときに図書館で借りてCD-Rに焼いていたのをおもいだした。棚をさがしたらちゃんとのこっていた。Lucky me! 『The Father of Chicago Blues Guitar』という盤で、このまえ文献で読…

旅の功徳

「どうして巡礼なんてするんだ? それを回していればいいだろうに」私は男のもっているマニ車を指して訊ねた。 すると男はいかにもつまらぬ質問をするやつだというように、ぶっきらぼうにこういった。「功徳があるからさ」 *** このところ、カントリーブ…

Muddy Boaters

【倍賭けの眼目】・・・ギャンブルにおいて、負けるたびに賭け金を2倍ずつ増やし続けること。負けが続いても、勝った時点でそれまでの損金をすべて取り戻すことができる。→【Double Down】 *** スマホがどれだけ流通しようが、ほりだしものをさがすたのし…

アメリカン・フォーク・ブルース、そしてカントリー

・・・カウボーイのカントリー。田舎の労働者のカントリー。オーキーたちのカントリー。隠遁者たちのカントリー。ヒルビリー、ロカビリー、そしてロックンロール・・・ *** 前回のつづき。フォークバラッドどうこうというよりは、ブルーグラスという補助…

スラックキー・ブルース

半年ぶりにマーティンに弦を張った。ネックが若干ねじれているので、無理はできないし、オープンDではなくオープンGにしている。すこしでも6弦がわのテンションをさげようというつもりである。 なんとなくオープンGにすれば勝手にアーシーな響きになるだろう…

アメリカン・フォーク・ブルース雑感

前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp ブルースにおけるホーボーが南部のアフリカン・アメリカンたちだったとすると、フォークにおけるホーボーの主流は、オーキー、すなわち砂嵐のために他州へ仕事をもとめたオクラホマのひとたちだった、ということで…

音楽探偵、渉猟す

読書ばなしのつづき。「行間にうまくわりこめるようになれば上級者」というのをおもいついたのでメモ。 krokovski1868.hatenablog.com *** 行間つながりで、ピッチのはなし。あがりきらない、というだけではなく、たかいところからおりていくうごきをわす…

バレルハウジン、欧州、そして極東憂唄

それにつけても、むかしのブルースの、重たく転がっていくピアノのサウンド、あれはなんなのだろう。どういう加減でああいう音になっているのか、いまもってわからない。 ドブロのときとおなじで、いまのピアノとは楽器の仕様じたい、ちがっていたのかもしれ…

ブルース用語解説〜アルコール編〜

【バレルハウス】・・・ダーティな酒場のこと。バレルウィスキーに由来する。 バレルウィスキーとは要するに樽からそのまま飲んでしまう酒である。この手の密造酒はフーチーともよばれたり、ムーンシャインとよばれたりする。後者は月明かりのなかでこっそり…

ロックンロール雑感

ロックンロールばなしのつづき。 krokovski1868.hateblo.jp ロックンロールの名付け親といえばアラン・フリードであり、ロックンロールの歴史とセットで語られる「ロック・アラウンド・ザ・クロック」といえば『暴力教室』である。この『暴力教室』の原題は…

Sanukite

サヌカイトは、さぬきでは「カンカン石」として、むかしから知られていたそうだ。明治時代に、ナウマン博士ーナウマン象のナウマンであるーによってドイツへ持ち帰られ、彼の地の地質学者によりサヌカイトと命名されたという。 讃岐で見つかったからサヌカイ…

セゴビアからグールドへ

前回のつづき。セゴビア感想文。 krokovski1868.hateblo.jp 複雑な文様がつぎつぎにあらわれてはきえていく。一定のルールにもとづいて非常に緻密かつ精巧に織られていることは伝わるのだが、それらが何を意味するのかわからない。硬質な叙情があとにのこさ…

ギターの黒船

前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp アメリカはデッカから『My Favorite Works』という盤がでていたので図書館で借りてきた。セゴビアってスペインのひとじゃなかったっけ? ライナーによると、アンドレス・セゴビア(1893~1987)は、スペイン内戦(1…

獅子舞ブギ

FGメモのつづき。オープンDで3コード。 近所でししまいを観た帰りにでてきたので、曲名は「ししまいブギ」。イベントのチラシによると香川はししまい王国だそうである。そうなの? さぬきは盆栽も有名だし、ブラックバス釣りでは野池天国だし、てぶくろの9割…

Alberta

チューニングばなしのつづき。まえに書いたオープンEmだが、アルバート・コリンズがそうだった。わすれていた。 krokovski1868.hateblo.jp 正確にはこのひとはそこから全音下げたオープンDmだが、たぶん習得過程ではオープンEmだったのではないかとおもう。 …

奔流

アフリカ国旗の色について。緑は希望または森林資源、黄色は太陽もしくは天然資源、赤は力と熱意、そして独立のさいにながされた血をあらわしていることがおおい。 *** コンゴばなしのつづき。 krokovski1868.hateblo.jp コンゴはバンツー語で「山々」の…

Simply Deep

あそびはまなびで、まなびはまねびで、まねびからスタイルがうまれる。ほんとうかyo! *** ちかごろは著名なアーティストがYou Tube配信をしていて、ただでライブを観られるような感覚になっている。おすすめに内田勘太郎氏のチャンネルがでてきておどろい…

続・カリプソ・ピッキング

前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp 動画まで網をひろげてみたものの、それらしい音は見つからず。情報がのこっていないとすれば、奏法としてはのりこえられてしまったのだろう。たぶん右手のリズムパターンがちがっただけではないかとおもう。 いつも…

ハワイアン・スティール・ギターの由来

ひさしぶりに遠くのジャンク屋へ。FG201、151Bほか、ジャンクギターをチェック。弦高は秋の空のようで、ネックは波打ち、折れかけているのもある。 1本だけまともにチューニングできる品があったので、オープンDにしてもどしておいた。だれか買わんね。 220…

Stoned Tubes

じょじょにアイディアにからだが追いつかなくなってきている。作業まえのFGメモのつづき。 キーDでスリーコード。曲名は「Draggin' Blues」。イメージはジョン・リー・フッカー。 この数年というもの、You Tubeのおかげで、むかしのミュージシャンたちの映像…

じゃんこ!

南東北の方言で「すわって!」の意。おもに幼児にむけてつかう。いまのところ息子には効かない。 *** セゴビアをさがそうといったそばからジャンゴのはなし。 krokovski1868.hateblo.jp krokovski1868.hateblo.jp どうやら巷にはジャンゴしばりのフェステ…

昔日のブラフォー

母の実家からブラザーズ・フォアの1972年の来日公演プログラムがでてきた。すこし虫に食われているが、中身は無事で、ちゃんと読める。このとき結成13年め、9度目の来日だったようである。 ライブ会場は各地の市民会館、県民会館、文化会館、公会堂、そして…

かいま見ドブロ史

Dobro・・・ドピエラ・ブラザーズの略。スロバキア語で「good」を意味する。 *** ドブロギターばなしのつづき。 krokovski1868.hateblo.jp ドブロが生まれたのは1920年代のことで、当時はエレキがなかったため、音量を稼ぐためにこのようなギターが考案さ…

FGパーラー化計画

治りかけのときにでてきたのでメモ。曲名は「黄昏タミフル(仮)」。 小康状態のイメージ。発作的展開というか感覚的編曲というか、イマイチつながらない。時間をかけてねっていこう。 閑話休題。スピーカーとアコースティックギターのボディばなしのつづき…

発作的展開

ストレイ・キャッツのブライアン・セッツァーは教則ビデオのなかで「もしソロのときに音をまちがえたら、その音を3回連続で弾けばいい。そうしたらそれはもはやミス・トーンではなくなる」といっている。 これをどう受けとるかというのは、例によって考えか…

FG補完計画

連中はギターを肩にかけない。壁にかけるのだ。 ードクトル・クロコフスキーー *** さいわいに病も癒えたので、弦を買いに楽器屋へでかけた。ふとショーケースをみるとD-28の値段が跳ね上がっていた。投資目的で買うひとがいるのか、ワシントン条約のせい…

楓鳥眼杢

かえでちょうがんもく、すなわちバーズアイメイプル。 *** FGにサウンドポートをあける話のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp バスレフつながりでスピーカーの本をいくらか読んだのでメモ。 ・スピーカーのコーン紙が振動して音がでるが、このとき音はス…

片言隻句

ゆっくりすすむ 秋の日射しよ その からだで グッと 感じようぜ ―フィッシュマンズ― *** モダンとは、ある特質が、歴史的に見て高い水準にあるときにつかう。ポストモダンはあたらしすぎて歴史的な評価が確定していない。ポストロックもそうだろう。 ポス…