ドバラダ飛空船〜ブルースからハワイまで〜

ギターをひいたり真空管アンプをつないだり

Alberta

 チューニングばなしのつづき。まえに書いたオープンEmだが、アルバート・コリンズがそうだった。わすれていた。

 

krokovski1868.hateblo.jp

 

 正確にはこのひとはそこから全音下げたオープンDmだが、たぶん習得過程ではオープンEmだったのではないかとおもう。

 

 直情型というか、かんがえて手をすすめるタイプのひとではなく、風の吹くまま気の向くまま、そのときの吹きまわしでフレーズがでてくる。このあたり、おなじようにアタックの鋭さとダイナミクスを身上とするゲイトマウス・ブラウンとはちがう。

 

 奇妙ないいかたになるが、ゲイトマウスのほうはもっと思慮ぶかいというか、インテリっぽい。ボクシングにたとえるなら、ゲイトマウスはフックやショートアッパーも打てるし、コンビネーションもあるし、フットワークをつかってアウトボクシングでポイントアウトすることもできる。

 

 それにたいし、アルバートは鋭い踏みこみを身上とするインファイターである。多彩なパンチや鮮やかなフットワークとは無縁であり、武器はワンツーと左フックしかない。ただし右ストレートの破壊力がばつぐんで、左フックも相手の死角から絶妙なタイミングでとんでくるので、結果としていつもKO勝ちする、そういうブルースマンではないかとおもう。

 

 ちなみにこのひとは若いころにリトル・リチャードのバックでギターを弾いていたことがある。そのあとにジミヘンが加入したものの、目立ちすぎてすぐにクビになったというのをどこかで読んだ記憶があるが、詳細は不明。要継続確認。

 

krokovski1868.hateblo.jp

 

 なお、このひとはマイナーチューニングをライトニン・ホプキンスからおそわったという。ライトニンは母方のいとこだそうである。

 

 テキサス・カントリー・ブルースの雄、ライトニンについてはまた今度。以上、報告おわり。