前回のつづき。
アメリカはデッカから『My Favorite Works』という盤がでていたので図書館で借りてきた。セゴビアってスペインのひとじゃなかったっけ?
ライナーによると、アンドレス・セゴビア(1893~1987)は、スペイン内戦(1936~39)のあたりから、しばらく故国を離れて南米やスイス、ニューヨークにいたことがあったらしい。40年代から60年代のおわりまで、デッカがセゴビアを専属アーティストにむかえていたのだそうだ。
ところでデッカとMCAはおなじでいいのか、よくわかっていない。せっかくスマホがあるので、かんたんにしらべたところ、どうやらデッカ自体がもともと英国のレーベルらしい。そこから米デッカがわかれて独立し、MCAに買収された。現在では英米デッカともユニバーサルの傘下にはいっているようだ。
ビッグ4だかビッグ5だか、あったとおもうが、これも忘れてしまった。ソニー、パラマウント、ユニバーサル、ワーナー、ウォルト・ディズニー・・・これはハリウッドだ。ごっちゃになっている。
スマホがいつも手もとにあるおかげで、真偽はともかく、いろんなひとがいろんなことをいったり書いたりしているのを、たやすく見ることができる。そういう意味では横着しづらくなっているといえるが、うるおいがなくなっているともいえる。そもそもこういうのはきちんとしらべたところでどうということもないので、この辺で止めて置く。
総じて、ジャンル問わず出版業界は吸収合併による巨大化がすすんでいるとおもっておけば、そんなにまちがいはない。急激に伸長する新興勢力に対抗しようとして、旧勢力が合体しているとおもっておけば、ひとまずはそれでいい。
守旧派が巨大化してますます保守に傾くと、ますます多様性をうしない、多様性がなくなると弾力がなくなり、弾性をうしなうと硬直化してパフォーマンスがさがるという悪循環になっている。
権利ビジネスでは、この段階で価値のロコツな囲いこみー著名アーティストのカタログ売却などがそうであるーがおこなわれるのが通例のようにおもわれる。そうすると革新派からますます敵視され、対立がふかまるという構図になっている。
ちなみにセゴビアが日本に来たのは1929年、59年、80年、82年で、ギターの黒船来航といわれたのは1929年だそうである。以上、報告おわり。