有響室
積みゲーが着実にふえていく。子育てしながら仕事をしながらギターを弾きながら岩を登りながら魚を釣りながらスキマ時間にゲームというのはなかなかむつかしい。 レトロゲームにかんしてはプレーヤーというよりはコレクターにちかづいている。先日ハドソンの…
Mance Lipscomb "Texas Sharecropper and Songster" (アーフーリー、1960年) *** 「あふり」といっても原宿のラーメン屋さんではない。歴としたレコード会社である。かつて南部で行われた国会図書館録音の際、そのうたをなんと呼ぶのか問われた男が「Ar・・…
『Prison Songs Vol. 1: Murderous Home』(Rounder Records、1997年) アラン・ロマックス・コレクションの1枚。本作はロマックス親子がレコーディングした最初期のアフリン・アメリカンミュージックである。 アラン・ロマックスと父親のジョン・ロマックス…
菜種梅雨というか、催花雨というか、このところ天気がすぐれない。今日も家で沈殿していたら、You TubeがParadise Bangkok Molam International Bandをおしえてくれた。オリエンタル・ファンクなサウンドがso dope。 モーラムはタイの演歌ラップのようなもの…
『Troubadours of the Folk Era Vol. 1』(ライノレコーズ、1992年) おもに1960年代前半のフォークを網羅したコンピレーション。ツーフィンガーのプンチャンサウンドから、フィドルやバンジョーをつかった編成、スライドギターから語りものまで、はばひろく…
ジミー・ジョンスンの1979年のアルバムタイトル。邦題の二字熟語シリーズもそのうちにまとめたい。 *** 前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp このところスキマ時間にデルマークのギターブルースコレクションを聞いている。のっけからマジック・サム…
前回のつづき。セゴビア感想文。 krokovski1868.hateblo.jp 複雑な文様がつぎつぎにあらわれてはきえていく。一定のルールにもとづいて非常に緻密かつ精巧に織られていることは伝わるのだが、それらが何を意味するのかわからない。硬質な叙情があとにのこさ…
例によって図書館の書庫をあさっていたら、デルマークからでているギターブルースのコンピレーションがあった。つくづく、さぬきではいろんなものがみつかる。 デルマークはもともとデルマー・レコードといい、1953年にジャズ好きのレコードコレクターであっ…
『ニューオリンズハウスのホットツナ』(ホットツナ、1969年) *** ホットツナ、ときいてグループ名をおもいうかべるひとは、どれくらいいるものなのだろう。そこまでメジャーでないのはたしかで、メンバーがメジャーなのもたしかで、グループ名に似つか…
FGメモのつづき。レギュラーチューニングでスライド。キーはE。 曲名は「泥野組の鉄砲玉」。イメージは「おうマサ、モメてこい」。 *** このところ妙にマディ・ウォーターズが脳内再生されるので、図書館でさがしたら書庫にあった。なんでこんなんあるん…
タンゴばなしのつづき。 krokovski1868.hateblo.jp 図書館でタンゴをさがして『在りし日のコンゴ』を借りてきた。どうやらまちがって「タ」の行にはいっていたらしい。50年代コンゴ音楽のコンピレーション盤である。 微分的なリズムの上にチャントがのって、…
いまはどうか知らないが、しばらくまえまでは、カール・パーキンスはビートルズをとおして聞いたひとが多かったのではなかろうか。『Blue Suede Shoes』、『Honey Don’t』、『Everybody’s Trying to Be My Baby』、『Matchbox』、『Roll Over Beethoven』な…
「絶対に音楽というのは楽しんで作るものやと思うし、無理からにひねり出すとか、こじつけて作るものではなくて、自然に自分の中で歌の種火がついてきて、その歌自身が必要だと感じたときに発火させるという。そういう姿勢が大事なんやなというのを、このア…
前回のつづき。予約していたライ・クーダーとタジ・マハールの新作がとどいた。 krokovski1868.hateblo.jp *** 『Get On Board』(ライ・クーダー&タジ・マハール、2022年) ザ・おっちゃん音楽。貨物列車でウキウキ。タイトルは「乗っていきな」という…
芸術とは、眼に見えないものを、みえるようにするものだ。(パウル・クレー) *** Counts『What's Up Front That Counts』(ウェストバウンド、1971年) ちからづよいグルーヴを供給するデトロイト・ジャズ・ファンク。サウンドは洗練されているが、きれ…
Rico「Man From Wareika+9」(1977年発表、2004年マスタリング) 今夏はハワイつながりでジャック・ジョンソンを再訪していたので、夏といえばレゲエであるということを、ほとんど忘れさっていた。 レゲエといえばボブ・マーリー、という認識にまちがいはな…
パーカッションとチンドンの区別がつかないひとのいうことが信用できるとおもいますか? 信用しないで下さい。 *** フォークシンガーとしてスタートし、ヒット曲をだし、重圧も乗りこえ、さまざまなサウンドをとりいれつつ精進をかさねていく。 初期のア…
Tom Waits ”The Early Years Vol.2” 私の世代にとってトム・ウェイツはミュージシャンというよりは俳優で、ジム・ジャームッシュとセットになっている。はずかしながら、アサイラムでイーグルスとつながっていたことは、先日ようやく知った。直接の関係性な…
『Unreleased & Rare Masters』(ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス、2000年) ジミヘンの未発表音源はほんとうに山のようにでていて、玉石混交のなかにも整理整頓がすすんで、いまにつながっているようである。生前のアルバムはたしか4枚だったとおも…
『ライ・クーダー・クラシックス』(Pヴァイン、1991年) オールタイム・グッド・オールド・アメリカン・ミュージック。ライ・クーダーのことは以前にもとりあげた。ちかごろはInstagramなどというベンリなものがあるので、近況を知ることもたやすい。すごい…
『Love Will Make a Better You』(Love Live Life+1、1971年) スピリチュアル・フリー・ジャズパンク。当然のごとく前衛。先日、フリーとスピリチュアル、パンクとドバラダは相性がいいと書いたが、それを地で行っている。 krokovski1868.hateblo.jp さら…
エセル中田『The Other Side of Hawaiian』 (東芝EMI、1996年) 一聴した感想は「あれ、名盤なんだけどどうしよう」。どうも漢字カナまじりのアーティスト名に慣れないのか、ジャケットをみてもB級というか変化球というか、名作の構えがなかったので―失礼!…
ロックでいうところのロック、ソウルでいうところのソウル。 *** 前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp 「Their Greatest Hits 1971-1975」をジャンク屋でみつけて330円で買ってきた。こればかりはアルバムで聴かないと気分がでない。 結論、イーグル…
うっすらヒップホップばなしのつづき。 krokovski1868.hateblo.jp 私は、ヒップホップといわれると、80年代後半からイメージしてしまう。すなわちランDMCであり、adidas―アッディーダース―のスクラッチメンであり、その後のネイティブ・タンであり、トライブ…
島津哲の『あなたの知らないハワイ・知りたいハワイ』に「バッキー白片」というひとがでていて、かわった名前だなあ、とおもっていたら、県立図書館に『ハワイアン全集』というアルバムがあった。その界隈では有名なひとなのかもしれない。はずかしながら存…
楽園の気分。そう、it’s dreamlike. *** ハワイの資料をしらべていると、ちょいちょい「ハワイ・コールズ」というのがでてくるのだが、市立図書館にファーストアルバムの復刻があったので借りてきた。つくづくさぬきではいろいろなものが見つかる。日本一…
斉藤哲夫『グッドタイムミュージック』(1974年、ソニー) *** たしか15年ちかくまえに仙台の中古レコード店で購入した。パラダイスレコードはすでに移転していたとおもう。 ビートリーなコーラスと、カントリーウェスタンふうな調子と、ムード歌謡をない…
「ここから下って上ってそして行きなさい」と男はいった。 その答えかたがあまりに堂に入ったものだったので、私はあやうくこの男がほんものの神父なのではないかとおもった。 *** 『ゴスペル』(1988年、小坂忠・岩渕まこと) 小坂忠といえば『ほうろう…
ある名手はいった。「無音を弾きこなすものが、音楽を制する」と。 *** 『カ・レオ・オ・ロコ』(ケオラ・ビーマー、2002年) 前回、You Tubeで観たケオラ・ビーマーのCDが図書館にあったので借りてきた。 krokovski1868.hateblo.jp 本作は彼がダンシング…
『ハワイのプエルトリカン・ミュージック』(スミソニアン・フォークウェイズ・レコーズ、1985年) *** またしても県立図書館である。このスミソニアンのシリーズはおもしろいのでついつい聞いてしまう。 ハワイの歴史をたどっていくと移民につながって、…