邦題『何てこったい』・・・なんてこったい。
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CD関連のtips。紙ジャケットのCDを開封するとき、表面のビニールを剥がさないで、人差し指の爪をつかって、あいているほうの端を往復させると、ジャケットをいためることなく中身をとりだせます。
15年ちかくまえに先輩におそわってから、ずっとこうしているが、そういえばカッターなどをつかったほうが、仕上がりはきれいにできそうである。
私は、レコード店に行くのは好きではあるものの、買うのはもっぱらCDなので、ほんとうの専門店は困る。レコード屋についでに売っているCDをすまなそうに買う、というジェスチャーを30年ほどくりかえしている。なんどレコードにいこうとしても、便利さにまけてCDにもどってしまう。
ところで、レコード店でエサ箱を啄むひとたちというのは、いまもいるのだろうか。トントンと音をたてつつスキャンしていくディガーたちをむかしはときどきみかけたが、このところ店という店から遠ざかっているので、現場がどうなっているか知らない。
あれができると一丁前、という目でチラチラ見ていたが、自分でははずかしくてできない。一枚ずつチマチマながめるスタイルである。
あまりトントンするとジャケットがいたむとか、底が抜けてしまうとか、きいたこともあるけれど、これも定かではない。傷つくと困るような盤は、ガラスケースにはいるなり壁に掛けられるなりして、それ相応のあつかいをうけているから、心配ないとわかっていても、きまりがわるくてできないのである。
通の所作というものは、通が通になるまでにくりかえした動作のつみかさねの結果として、しぜんとあらわれる仕草であって、初心者が真似をすると半可通になる。みんなそれを知っている。
それでもやってみたいので、形からはいる、などといいわけしつつ悦に入る。通からは眉をひそめられているかもわからんが、あまりに小規模なので大勢に影響はでていない。これからもないだろう。
そうやって各所ですくなからぬ恥をさらしつづけて生きているのが人間ではないかとおもっているが、とはいえそれでも、したいとおもってできないことも、やはりすくなからずあるのではないかとおもう。もっとも、それについてどのようにすればいいかというのは、残念ながら私の手にあまる問題である。
以上、報告おわり。スタコラ サッサ!