ドバラダ飛空船〜ブルースからハワイまで〜

ギターをひいたり真空管アンプをつないだり

有響室

ジャック節

メレ(ハワイ語)・・・chanted poetry、あるいはsong。日本語なら「唄」だろうか。 *** ジャック・ジョンソンばなしのつづき。 krokovski1868.hateblo.jp もののついでに図書館でしらべると、アルバムがけっこうある。なんなら新作が貸出中だったので予…

イーグルス巡礼④

かつて夢製造業者とかいてハリウッドとよませる時代があった。いまはどうか知らん。 *** 前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp あいかわらずイーグルスのアルバム巡礼をつづけている。イーグルスがカントリー・ロックだとしたら、3作目でいきなりハ…

Groove Merchant

ハワイ音楽さんぽのつづき。 krokovski1868.hateblo.jp 図書館にコンテンポラリーなハワイ音源もあったのできいてみたところ、よくもわるくもふつうのグッド・ミュージックになっているという印象。借りてきたコンピレーションにジャック・ジョンソンが一曲…

音楽を聴こう38 ~Stevie Ray Vaughan~

Stevie Ray Vaughan & Double Trouble「Couldn't Stand the Weather」 半年まえにジャンク屋でみかけて、「Scuttle Buttin’」と「Voodoo Chile (Slight Return)」ききたさに500円で買っていた。だからYouTubeで、以下略。 「Scuttle Buttin’」は高校生のころ…

ラメンたぶる

かなしい受験生。Lamentableのおぼえかた。高校のころ体育の先生におそわった。 *** Antonio Carlos Jobim 『Wave』(1967年、A&M) 全米アルバムチャート5位。ストリングスの具合といい、すこしバート・バカラックのような雰囲気がある。編曲がクラウス…

音楽を聴こう37 ~オジー・コタニ~

オジー・コタニ『カニ・キーホーアル』(1995年、Dancing Cat Records) 流麗だが華美にながれないスタイル。プンチャンプンチャンでここまで優美になるものなのか。ゆるやかな大洋の、寄せてはかえす波のような音楽。 *** タイトルは「Sound of Slack Ke…

イーグルス巡礼③

前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp *** YouTubeにジョー・ウォルシュのレッスン動画がでてきたので、おもわずそれも観てしまった。ホントこの先輩はなんでも知っとるな。 それによると、ウォルシュはスライドをデュアン・オールマンに学んだという…

インヴィーノ・ヴェリタス

MPBといえばカルトーラ、というわけでもないだろうが、じっさい、カルトーラはいい。第三集をよくみかけるのはジャケットのせいではないかと思う。第一集と第二集もすてきです。 *** それにしても、あちらさんのこういうフィーリングは、ひっくるめてサウ…

イーグルス巡礼②

前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp *** You Tube先輩の助けをかりて、ひとまずのこりのアルバム巡礼完了。『James Dean』や『The Best Of My Love』など、イーグルスと知らずに聞いていた曲がいくつかあった。 『Ol’ 55』も聴いたことがあるとおも…

イーグルス巡礼①

前回のつづき。 krokovski1868.hateblo.jp *** 巡礼、といっても、近所の図書館で借りられるだけ借りて聞きまわしただけなのだが、そのなかでは『Greatest Hits Volume 2』がいちばん気持のいいサウンドにきこえた。レコード好きなひとはグッとくるんじゃ…

音楽を聴こう36 〜Joe Walsh〜

Joe Walsh “But Seriously Folks…”(1978年、エレクトラ) どういう経緯で部屋の棚に収まったのかさえ定かではない、そういうCDってある。「なんかいい」と思いながらなんとなく聴いていたのだが、折角なのでこの機会に文字に起こそうと思い立った。 例によ…

音楽を聴こう35 〜Far Cry〜

Far Cry『The More Things Change…』(1980年) AORに共通する音像を言語化しようと思っては「まあ聞けばわかるしいいか」と放置して、ゆうに20年以上たっている。せっかくなのでこの機会にこころみよう。 まず、ボーカルはワイルドでない。コーラスもきれい…

音楽を聴こう34 〜Tycho〜

Tycho『AWAKE』(2014年、サンフランシスコ) *** 両義的で曖昧で、矛盾をはらみつつ律動する都市の多様性をそのまま具現化したようなサウンド。21世紀の都会のエモーションとでもいうべきか。すくなくともunpleasant jobのすき間のBGMにはむかない。 本…

音楽を聴こう33 〜Velvet Underground〜

『Velvet Underground and Nico』(1967年、バナナの絵のジャケット) シンプルでローファイでノンテクニカルなサウンド。プリミティブでありつつもポップなツボを押さえているような音。ブルースっぽくインドっぽくT. REXっぽくもある前衛的なフンイキ音楽…

音楽を聴こう32 〜Boards of Canada〜

Boards of Canada『Tomorrow’s Harvest』(2013年、スコットランド) *** アンビエントは本質的に都会の音楽である。讃洲の田んぼでうどんを啜りながら聞いてピンと来るものではない。 本作は細野晴臣風にいうと「ワイルド・アンビエント」という括りにな…

音楽を聴こう31 〜Pazy & The Black Hippies〜

『Wa Ho Ha』(1971年、ナイジェリア) ジャンク屋で目があってから2ヶ月以上経って購入。一見してレアグルーヴかと思ったらイメージちがいだった。 タイトルとジャケットとの類推から勝手にフリーソウル~アフロジャズ的サウンドを期待してはいけない。中身…

ブルース再訪

中古の真空管ギターアンプは、注意深く扱いさえすれば、こなごなにくだけちったり、消えてしまったりすることは稀にしかない。コンセントもちゃんとついているし、電源を入れたり音量を調節したりするのに必要な装置も全部―あるいはほとんど全部―ついている…

音楽を聴こう30 〜フリオ・アンドラーデ〜

『Donde Están』(フリオ・アンドラーデ、2016年) 30年くらいまえの生活感覚―カードより現金、ドル持ってりゃとりあえずOK―、そういう世界。しかしながら同時にテクノロジーが超高速で最新の流行を伝えている。 いっぽうでは北米のモンスターバンドたちがツ…

音楽を聴こう29 ~ZAZEN BOYS~

『すとーりーず』(ZAZEN BOYS、2012年) さて、ZAZENの魅力は何処にある? ソリッドなサウンド? エッジィなリズム? それともあの無二のリリック? それら全部あるいはそれ以上、なんて言わないでくれ。ちっとばかし考えてみよう。 ロックの要諦はパワー感…

音楽を聴こう28 〜オアシス〜

『Definitely Maybe』(オアシス、1994年) *** ハッキリいって「どれか一枚」といわれたら黙ってファーストをさしだせばそれで済むのだが、済むのはごく一部だけでそれ以上のことはことばにできないしことばにならない。好きなものって大体そうだ。 要は…

音楽を聴こう27 〜細野晴臣〜

細野さんのアルバムでは『SF-X』と『トロピカル・ダンディ』、『Hosono House』、『Coincidental Music』をすすめる。 1枚じゃないのかって? 選べないよ!! ランキング参加中音楽 コインシデンタル・ミュージック/Coincidental Music NON-STANDARD Amazon

音楽を聴こう26 〜ロバート・グラスパー〜

さいきん、図書館でロバート・グラスパーを借りてきたところ、ギル・スコット・ヘロンとNujabesのハイブリッドのようにきこえる。ジャズンポップというのか、こういうのをどうして好きなのか、自分でもよくわからない。ブラックジャズレーベルの一連の作品―…

音楽を聴こう25 〜マリア・マルダー〜

マリア・マルダー『オールド・タイム・レディ』 *** 突如として中天から降って湧いた「MJの『Dangerous』の11、12曲目について検証する」というミッションを完遂すべく、ずいぶんひさしぶりに中古レコード屋を訪ねた。それでMのラベルを探したらMJのかわ…

音楽を聴こう24 〜ダニー・ハサウェイ〜

里へ息子に会いにいったり、書類を出したりしていたら、また日が経ってしまった。どうやら、子育てしながら山に行くとか釣りに行くとか、そういうノリにはならなそうである。 まあ、それはそれでいい。立てた目標を達成できないのには、とうのむかしに慣れて…

音楽を聴こう23 〜The Jam〜

The Jam "The Gift" 地震が起きたわけでもないのに実家の棚からレンタル落ちの本作が落ちてきた。ジャム解散後にポール・ウェラーが結成したスタイル・カウンシルは洒落たサウンドだったと記憶しているが、ジャム自体の音の記憶は不思議なほど残っていない。…

音楽を聴こう22 〜マーヴィン・ゲイ〜

マーヴィン・ゲイ『What's Going On』 *** 実家の荷物を整理しようとしたら、まあCDがでてくる。せっかくなので処分するまえに聴き直している。こういうことをするから片づけが一向にすすまないのだが、じっさい、片づけってそういうものだ。 あらためて…

音楽を聴こう21 〜金延幸子〜

音楽好きにフィジカル派とデジタル派といて、フィジカル派というのはもう、CDを買って帰ってきて机に置いて「やったよコレ」なんて聴くまえから悦に入っちゃう。私もそのクチである。 *** 金延 幸子『み空』 広めて良いものと良くないものとあるが、この…

音楽を聴こう20〜アーマッド・ジャマル〜

アーマッド・ジャマル『The Awakening』 リリカルなまま疾走している。メロウなまま突き抜けている。硬質な叙情がある。相反する要素が両立する時、緊張感が生まれて、演者の精神力がそのテンションを見事に持続させている、そういう作品。 以上、報告おわり…

音楽を聴こう19 〜Nujabes〜

いいかげん、ではなく良い加減、と書くと急に見た目がよくなる。 *** Nujabesといったらドレ! なんだろう。曲名をそんなに把握していないのに、おそらく音だけはひと通り聞いている。どんな音かって? 説明はむずかしいよ。 季節でいえば晩秋、冬には哀…

音楽を聴こう17 〜チャーリー・パーカー〜

『チャーリー・パーカー・ウィズ・ストリングス』を聴いた。オーケストラは少々騒がしかったが、バードは相変わらずスウィングしていた。 バードを崇拝した50年代の実存主義者たちのあるものは、バードのアルトを「黄金色のペニス」と呼んでいたという。確か…