前回のつづき。
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You Tube先輩の助けをかりて、ひとまずのこりのアルバム巡礼完了。『James Dean』や『The Best Of My Love』など、イーグルスと知らずに聞いていた曲がいくつかあった。
『Ol’ 55』も聴いたことがあるとおもったらトム・ウェイツのカバーだった。『Closing Time』は20年くらいまえによく聴いていたので、これはこれで耳がおぼえていたらしい。
あとはウィキペディア教授の話をかるく聞きながしておいた。とかくネットのことばは話はんぶんに聞いておくくらいでいい。このブログでいっていることなど、まずまちがいだらけといってさしつかえない。
たしかに1作目はカントリー・ロックとよんでしっくりくる。ここからベスト盤にあまり採録されていないので、印象がうすいだけみたい。
1973年のBBCライブを観たかぎり、このカントリー・タッチはバーニー・レドンのカラーらしい。バンジョーをもったりマンドリンをもったりと多才である。スライドもナイスだし、歌もいい。
この時点でフロントのグレン・フライがけっこう派手にリードギターも弾いているので、バンドの方向性のちがいや人間関係で脱退というはなしも、わかるような気はしないでもない。バンドはほかにもメンバーチェンジをしながら、じょじょにロック色をつよめ、かつサウンドも多彩になっていく。
総じて、デビュー当時、カントリー・ロックとしてジェイムス・テイラーやキャロル・キングと統一線上にくくられていても不思議な感じはしてこない。後期の曲だが『I Can’t Tell You Why』などはキャロル・キングの曲といわれても違和感はないのではなかろうか。
そしてジョー・ウォルシュのスライドはやはりいい。まえに書いたソロ作でもそうだったけれど、どこか開放感のようなものが感じられる。
ギターソロのうたいかたはブルージーかつメロディックで、デュアン・オールマンとジョージ・ハリスンを折衷したようにきこえ、それが西海岸の乾いたサウンドにのっている。ときおり詞が内省的になっても、サウンドは乾いているというところに、ひとつツイストというか、ひねりがきいているようにおもう。
You Tube先輩はとにかくもの知りなので、聞いていないのにどんどん教えてくれようとする。『ロング・ラン』のPVを見てわかったが、ウォルシュのスライドは中指だった。
例外と書いたそばから、ああはずかしい。いったん報告おわり。