メレ(ハワイ語)・・・chanted poetry、あるいはsong。日本語なら「唄」だろうか。
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ジャック・ジョンソンばなしのつづき。
もののついでに図書館でしらべると、アルバムがけっこうある。なんなら新作が貸出中だったので予約してきた。
旧作をあらためてなん枚か聴きなおしたところ、やはりうたいかたには明確なジャック節がある。語尾を半音でするりと下降していくうごきなどがそれで、こういうのはブラックミュージックでよくきかれる。うたいだすときにをしゃがれた感じではいるのも特徴のひとつだし、ときどきうたいながらギターで同時にメロディをひくのもそう。要はフォール、エッジボイス、ユニゾンである。
ムチャクチャないいかたをすると、なんでもこなす小器用なひとではないし、オールラウンダーでもないし、超絶技巧でもない。自分の声質と声域のおいしいところをつかっているだけである。
あたりまえのことのようだが、自分のスタイルがわかっていないとできないし、われわれアマチュアにとっては、スタイルをみつけることからしてまず難題である。たいていの場合、自分のなりたいものと、もっているものとは、一致しないものなのだ。
ずいぶんむかしに内輪のライブでなん曲かうたったことがあるが、うたいかたのこまかいちがいで、仕上がりがだいぶかわる印象だった。いまやったらまたちがってくるかもわからない。
P.S. いまごろになって気づいたが、その気になってさがせば、まだまだ新作を聴けるのではなかろうか。ずっと聴いてきたバンド、解散したバンドにしたって、それでおわりじゃないのだし、メンバーのソロ作なりを追っていけば、円熟したフレッシュな名作をリアルタイムで聞ける可能性は、じつは万人に与えられているのではあるまいか。
カノンをディグするのはいいけれど、それに安住してしまって、同時代を生きる作家への目くばせをわすれたらいかんよな。いち年おくれでジャックの作品を聴いていたらそんなふうにおもった。
それで今日はしばらくまえにアルゴリズムから示唆されたSmoke Cityのアルバムをきいている。20年以上まえの作品だが、だからといってどうなるものでもない。
なんせ音楽をきこう。以上、報告おわり。