ドバラダ飛空船〜ブルースからハワイまで〜

ギターをひいたり真空管アンプをつないだり

音楽を聴こう37 ~オジー・コタニ~

 オジー・コタニ『カニ・キーホーアル』(1995年、Dancing Cat Records)

 

 流麗だが華美にながれないスタイル。プンチャンプンチャンでここまで優美になるものなのか。ゆるやかな大洋の、寄せてはかえす波のような音楽。

 

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 タイトルは「Sound of Slack Key」の意。図書館でいくつかCDを借りてライナーをみると「キ・ホアル」だったり「キー・ホーアル」だったりするが、You Tubeでハワイのひとがしゃべっているのをきくかぎり、どちらでも伝わりそうである。

 

 ナイロン弦をつかっているから、というわけでもないだろうが、本作はところどころクラシックっぽい雰囲気がある。とくにエンディングのパッセージなどはそのようにきこえる。本人はクラシックギターの教育を受けたことはないそうだから、スパニッシュのほうから来ているのかもわからない。

 

 キ・ホアルの歴史をしらべると、どうやらヒスパニック系のカウボーイたちがナイロン弦ギターをハワイにもちこんだそうなので、このときにスパニッシュギターの奏法もいっしょにはいったのかもしれない。要継続調査。

 

 コタニ氏はレッスンやワークショップをしたり、ホノルルのハワイ大学でスラックキーを教えたりしているらしい。『Guitar Playing Hawaiian Style』という教則本もあるようだ。

 

 あまりにもグッときたので、Amazonで注文してしまった。かねもないのに。