ドバラダ飛空船〜ブルースからハワイまで〜

ギターをひいたり真空管アンプをつないだり

SB食品の瓶でつくるスライドバー~パセリとクミンシード編~

 自作スライドバーばなしのつづき。

 

krokovski1868.hateblo.jp

 

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 SB食品のある種の香辛料の瓶がスライドバーにつかえるというのは、以前に検証したのだが、首の部分が弦跳びのさい邪魔になるので、切り落としてみたところ、口径がすこしおおきくなった。

 

krokovski1868.hateblo.jp

 

 切り口をヤスリでなめらかにしようとしたら、ガラスが欠けたので、エポキシを塗った。さいしょからエポキシを塗ったほうが世話がないかもわからない。なお、エポキシの厚みで径はすこしちいさくなるので、微調整にもつかえそうである。

 

 結論、コンケーブスライドは、弦のアールとバーの曲面があわないと、メリットを享受できない。コンケーブとハリススライドの利点は、ストレート形状にくらべて低音弦を鳴らしやすくなることだとおもう。理屈があっているかわからんが、先が広がっているぶん、おもくなって、しぜんと低音弦がわに加重されるということではないかとおもう。

 

 バーの口径を上記のやりかたで調整する前提だと、瓶首を落としたほうが演奏はしやすくなる。弦跳びだけでなく、バーじたいがかるくなるので、そのぶんバーを捌きやすくなる。サスティンはすこしおちるようだが、気になるほどではない。

 

 ハリス、コンケーブともに、末広がりのかたちになるので、バーと指の触れている面積は、ストレート形状より相対的にちいさくなる。したがって、バーの操作性がややさがるということも、認識しておいていいかとおもう。バーの先端がおもいため、レスポンスはおそくなるし、おもい先端付近が指とくっついていない状態だと、バーは暴れやすくなる。これらが低音弦の鳴りとトレードオフの関係になっているように感じた。

 

 総じて、操作性はストレートーコンケーブーハリス、ぜんたいの和音の鳴らしやすさはストレートーハリスーコンケーブ、とくに低音弦の鳴らしやすさはハリス、コンケーブーストレート、弦跳びのしやすさはストレートーハリスーコンケーブ。もっとも、アールがあえば、コンケーブの使用感はもっとよくなるかもしれない。

 

 実験の結果、既製品と遜色ないレベルになったと感じたので、自分ごのみのバーの形状を知る意味でも、トライする価値はあるとおもう。不覚にも途中からパセリとクミンシードのどっちがどっちだったかわからなくなってしまったので、店頭でさわって確認したほうがいいかもわからない。

 

 ともあれ、今日びスライドバーも安くはないし、ガラスバーの音は太くて甘くて丸っこい特有の魅力があるうえ、スチールやブラスをかんたんに加工できないことをおもうと、つくづくSB食品さまさまである。ボトルデザインがかわらないことを願うのみである。

 

 なお、ストレート形状の山椒の瓶については要継続調査。また、銅とスチールにかんしては、ホームセンターを継続調査中である。そのはなしはまた次回。

 

 以上、経過報告。

 

 

P.S. 1 2024年2月時点で近所の店頭ではすべてハリス形状になっていた。

 

P.S. 2. バーの先端がひろがっているというよりは、単純に先端がつまっているのでおもたくなって、低音弦がわに加重されやすいということのようにおもう。デュアン・オールマンがコリシディンをつかっていたように、瓶首ではなく、瓶をそのままつかうひとがいるのは、そういうことなのかもわからない。

 もっとも、たんなるものぐさという線もある。以上、経過報告。