グルーヴをレコードの溝とみるものもあれば、音楽のひとつの要素とおもうものもあり、ダンサブルと同義ととらえるものがあれば、キャッチコピーにつかうものもある。
これらすべての、またそのほかのあらゆるひとびとにとって、グルーヴの意味はちがっている。そしてもちろん、グルーヴなんて自分にとってなんでもないというひとたちもいる。いろいろだ。
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前回のつづき。
SBハリスの弱点として、
・落として割ってしまうリスクがある。これはガラス製のスライドの宿命なのでのがれられない。
・形状のせいで音程を視認しづらい。
・とくにテンポがはやいとき、先端がおもいのでバーがブレやすくなる。音程も狙いづらくなる。
ハリススライドで大きめサイズだと、かなりブレやすい。すばやさをのこしておきたければ、サイズはピッタリのほうがいいようにおもう。
結論、スライドバーの3要素は材質、重量、バーの長さではないかとおもう。1本でどうにかしようとせず、3本くらいつかいわけていいのかもしれない。ガラスバーは上述のリスクがあるし、金属バーでも予備をもっておくのは嗜みなので、どうせ2本もつなら、性格のちがうバーを3つもってもいい気がする。
前回のつづきで、さきが丸いバーは何かないかとさがして、陶製のシンブルをおもいついたが、あれは親指用だし、いかんせんみじかすぎた。船釣りにつかうホゴオモリ―これはそのままラップスティール用のトーンバーにつかえないかとおもっているが、まだためしていない―の中身をくりぬいたようなものがあればいいのだが、なかなか見あたらない。
あとは、弦に触れるほうへ向って楕円状に成型するという手もおもいついた。弦にあたるほうへ細くしていけば、弾いていて音程を視認しやすくなるはず。バーのぜんぶの面がつかえなくても問題はないとおもうので、形状面の工夫はいろいろありそうだ。
バーの根もとで弾くのか、先で弾くのかによっても、好みの形状はちがってくるはずだし、いわゆるビハインド奏法をするひとは、またちがうだろう。バーが第2関節までで止まってくれたほうが、ほかの指を曲げやすいから、そういう意味ではハリス形状はそうした奏法に向いていなくもない。先に向ってスペースがひろがっているので、すこしは指を曲げることができる。
せっかくSBハリスをつくったことだし、ビハインド・ザ・スライドもすこし開拓してみようとおもう。以上、報告おわり。