『アンデスの黒いキリスト』(メアリー・ルー・ウィリアムス、1973年)
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て、低音がでない。これでズージャをきくのはツライ。というか、やはりコンポはないとバツ。旧式のチビラジカセの低音はシミュレートされたものですらない。ただただ、でていない。
TC-10ー真空管ギターアンプーにつないだら、いきなりよくなった。低音はそもそもよく録れていないようだが、それでも目鼻がついて、輪郭が見えるようになった。何より主役のピアノの存在感が増した。
真空管アンプにすると、とにかく音の迫力がかわる。迫力って何といわれるとこまる。増幅の不安定さではないとおもいたいが、なんというかダイナミクスがでて、音がカタマリとなってドーンとでてくる。つまるところ、アナログな音楽にはアナログな再生機器が合うということではないかとおもう。
ここまで書いて、きっと71年とかそのへんの録音だろうとおもいつつ、ライナーを開いたら、あろうことか1962年だった。リリースは1964年、フォークウェイズから。知らぬ間にまたフォークウェイズのお世話になっていた。
さらに読みすすむと、参加メンバーのなかにラリー・ゲイルズがいたり、パーシー・ヒースがいたり、グラント・グリーンがいたりする。
やはりというか、知らぬ間に好きなプレーヤーの参加している盤が手もとにのこっていく。パッときいてブラインドでわかるほどに聞きこんでいないひとでも、CD棚のラインナップは自然とそうなっていく。
この作品はどちらかというとヨーロッパ、とくにフランスで高く評価されたようだ。作品としては組曲というか、コンセプトものなので、好みはわかれるとおもう。しばらくこのひとの作品を追ってみるつもりでいる。
以上、報告おわり。