つまるところ真空管ギターアンプはボリュームをあげないとそれらしくならない。その意味では、2.5Wアンプくらいがこの国ではいちばんオイシイのではないかとおもう。
なんらかの方法で電源電圧を落としても、真空管の動作点がかわれば音のキャラクターはかわる。プリ管のパワーダウンも同様である。アッテネーターはどうか知らない。
だまって2.5Wアンプをつくるか、5Wアンプをスタジオにもっていって鳴らすというのが、いちばん世話がないようにおもう。なお、ライブを想定するなら整流はダイオード一択だし、それでも予備のトランジスタアンプを持参することにはなる。かさばるyo!
ものぐさギタリストにとっては、5Wを自分で納得できるかたちにパワーダウンさせるか、いっそアンプはトランジスタをつかって、エフェクターで真空管のクランチサウンドをシミュレートするか、あるいはモデリング機能を備えたアンプをつかうか、いずれかではないかとおもう。
結局、シミュレートというのがアキレス腱なんだよな。だから良い音がでていても、どこか奥歯にものがはさまったような気持になってしまう。シャンパンよりおいしいスパークリングワインをつくっても、シャンパンを超えられないというのとおなじである。
「シミュレート? それで一向に構わんよ」というひとは、とくに気にする必要はない。スタジオで真空管アンプを大音量で鳴らす経験をしておけばそれでいい。
こういうことが気になる種族は、現状、5Wからしか供給がないので、それでどうにかするしかない。5Wですら、いちばんオイシイところは自宅ではたのしめないので、スタジオへもっていくことになり、それからどうするかかんがえる、そういう順序になるかとおもう。
真空管のがんばっている音がいいとかんじたなら、2〜3Wのアンプを自作するか、つくってもらうことをかんがえるし、そこまででもなければ、5Wを上記のいずれかの方法でパワーダウンさせればいい。あるいはペダルのほうがいいという結論もありうる。
つまるところ、オリジナルを味わいたいひとは、オリジナルをつかったほうが健康的であるという、あたりまえのところに着地した。いつものことだyo!
以上、報告おわり。