ステップアップトランスをつけたら、ボワンとしていた音がシャキッとした。磨りガラス越しだったのをとりはらったようである。真空管アンプにおける電圧は、ひょっとしたら血圧のようなものなのかもわからない。
スピーカーは8インチでも12インチでも問題ないが、8インチのほうが箱鳴りをかんじられる。キャビネットの大きさとの相性があるのものとおもわれる。
3,000円ジャンクスピーカーが今回はイマイチだった。ドンシャリ傾向なのをさっぴいても、音の分離がよくない気がする。単音の倍音もあまりでない。わたしだけでなく家族全員がそうおもったのでメモ。
ジャンクスピーカーはむしろエレキ用にいいかも。このあいだコーン紙が破れたのを和紙で補修しているが、そのせいもあるのかは不明。
なんせ、何はなくともまずは電圧を供給せよということのようだ。逆にいうと、電圧をかえたら音はだいぶかわるということになる。抵抗をかまして電圧をさげるアッテネーターがどういう仕組みかわからないが、すくなくともトランスが要求する電圧は供給してやらないと、音はかわってしまうのではないかとおもう。
ちなみに今回つかった昇圧トランスはこれ。
数千円でこれだけよくなるなら、お値打ちではないかとおもう。すくなくともわたしは海外製のトランスをつかうときはひとまず昇圧するという結論になった。
ついでにプリ管を12AX7Aから6201―12AT7の高信頼管―にかえてみたところ、ボリュームがすこしさがったくらいで意外にも音はかわらず。増幅率が100から60になるので、パワー管へいく電圧がさがってダメかとおもいきや、そうでもないみたい。真空管の動作点はかわっているはずなのだけど。もっとも、12AX7Aのときとちがい、フルテンにすると歪みだす気配はあったので、影響はゼロではない。
球ころがしは、キリがなくなりそうなので、ほどほどでやめておきたい。1950年代に製造された球がいまでもちゃんと動作するというだけで十分である。ジャンク屋で見つけてきた管でも意外とうごく。
落とすと割れるほど脆弱なのに、70年たってもつかえるという不思議。そもそも箱入りのまま未開封でのこっているという不思議。
つくづく、さぬきではいろいろなものが見つかる。以上、報告おわり。