アコースティックギターの素材と構造に関する本は、さぬきの図書館にも見つからなかった。本ならなんでもそろう宮脇書店にもない。ウェブをかいま見したところ、かなり複雑な世界がひろがっている。
ひとまず、南アフリカのジャカランダと、ギターのハカランダは別物のようだ。いわれてみればそうである。同一だったらとうのむかしに伐採されてしまっていないとおかしい。
ギターとバスレフに関するページもさがしたけれど、これというものは見あたらず、むしろサウンドポートを開けると共振動数は高くなるという記述が見つかった。サウンドホールの原理じたいはヘルムホルツの共鳴でいいみたい。
そもそも、共振動数が開放弦の音程と一致するとよくないらしい。ウチのFGもマーティンも3弦のG付近で共鳴するが、これがいいのかわるいのか、わからない。サウンドポートを開けるまえに、いちおうちゃんと専門書をあたって、さわりの部分だけでも押さえておいたほうがよさそうだ。
つまるところ、アコースティックギターも、真空管アンプやコーヒーとおなじで、さまざまな要素が複合的にからみあってサウンドが決まっていることはまちがいない。一級品で、貴重な木材をつかったビンテージだから、いつもいい音がするというものでもない。もっというと、音も味とおなじで、あるポイントから先は、善悪の彼岸をこえた世界がひろがっている。
結論、これからギターをはじめるひとは、好きなアーティストがつかっているギターを買えばいいのではないかとおもう。そういうひとがいないときは、好きな曲で鳴っているギターとおなじ型番をさがせばいいんじゃなかろうか。そのなかで現行品でもビンテージでも、財布とモチベーションと相談して、実物が高すぎるなら、おなじメーカーの廉価品をもとめれば、ひとまずはそれでいい。
要は気に入ったギターを買いなさいということか。一周しとるやん!