ジャズギタリスト御用達のトランジスタアンプ、ではなくて、仙台の駅ビル。由来は「ここで会える」。青森はAUGA。「ここで会うが」。なんに会えるのか、だれに会うのかまでは知らぬ。
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スライドバーばなしのつづき。結論からいうと、自分がもっているバーは真鍮ではなくスチールだった。あらら。
2ヶ月ほどまえ、楽器屋さんに弦を買いに行ったら、ラップスティール用のトーンバーを売っていた。お値段3,000円超である。
要は丸っこい文鎮のように思えたので、何かで代用できないかと考え、形状をよく確認しようと先日、もういちど出かけたら、今度は普通のスライドバーを見つけた。買うひとがいないのか、かなり微妙な場所に置かれていて、前回は素通りしていた。
そんな風にひっそり置かれているわりに、やけに種類がある。20年まえの田舎の楽器屋には2つくらいしかなかったのが、材質、厚さ、長さちがいで展開されており、スチール、ガラス、ブラスとある。
どうやら自分のはジムダンロップ製のクロームメッキのスチールバーらしい。これにも大小があるという。おまけに内径などといわれてよけい混乱して、結局、またしても家に帰り、手持ちのバーを計ることになった。
結果として、筆者の小指のサイズは18.5がジャストで、18~19.5までは問題なく使えそうなことがわかった。やれやれ、指輪じゃあるまいし。
ちなみに、ギターを膝に乗せないで抱えるスタイルだと、スライドバーは小指か薬指につけるのが一般的である。例外としてはボニー・レイットが中指だったはずだ。中指につける場合、薬指と小指が自由になって、スライドしたフレーズの先の音も弾けるようになりそうだが、そんな器用なことをする必要があるのかを含め、音源をちゃんと漁ってみないと仔細はわからない。
ついでにウェブをながめたところ、まあいろいろな比較動画がでている。ためしに聞くと、音のちがいは厚さよりは材質と重量のように思えたので、これもさっそく計ってみた。まえに父に切ってもらったガラスが19.5の11グラム、ジムダンロップのスチールが19の29グラムである。
動画だと100グラム超というのもあったので、どちらも軽量の部類といっていい。とくに11というのは極軽量といってよさそうである。重いほうがサスティンが出ているように聞こえる。厚さについては要継続調査。
見ているうちにメーカー品を買わなくてもよさそうな気がしてきて、代用品についてこれまたグーグル先生に訊ねると「エスビー食品の一味の瓶」というのがでてきた。折りよく冷蔵庫に入っていたので、中身を移してためしたところ小指にジャストフィット。重さは53グラム、内田勘太郎さんのカルピスの瓶が75グラム程度だそうなので、いい線を行っている。
これなら瓶の首を切る必要もないし、供給も安定していて文句なし、そう思って弾いてみたら丸くて甘くてサスティンもあっていい。これよ、これがガラスよ、という音がでている。
ところがどうも微妙に弾きづらい。低音弦はいいのだが、瓶の根元が邪魔をして、高音弦を同時に鳴らすのがむずかしい。したがって弦をまたぐようなフレーズを弾きにくい。
この根元すなわち瓶口が小指にちょうどいい内径になっているので、切るわけにもいかんというジレンマ。慣れれば解決するのだろうか。要継続確認。
スチールに関しては、ソケットレンチ用のセミロングソケットもいい感じに聞こえたので、近所のホームセンターに探しにいってきた。結果、ちょうどいいサイズはあったもののこれがお値段1,500円。見送った。
小指にジャストフィットのステンレスパイプもあるにはあったがこんどは長さが1メートル以上。音は気になるが、切るのも大変だし、スライドバーは5~6㎝あれば必要十分である。20本も作ってどうすんだという話である。
ひょっとしてと思って帰りに100円ショップに寄ってみた。お菓子の型抜きや文房具で使えるものがないかと期待したのだけれど、それらしいものは見当たらず。そう簡単にはいかない。
こうなると乗りかかった船でブラス製のバーも入手したくなってくる。どこかに手頃な代用品がありそうなものだがなあ。
なお、冒頭のトーンバーは、大きなバレットシンカーにちかい形状なので、ひょっとしたら釣具店に使えるものがありそうな気もしている。鉛のホゴオモリを削るとか、何かしらやりようはありそうに思う。ちょっと行って見てこよう。
いつものごとく目的を見失いだしている。何しに行ったんだ?