ひと月ぶりに息子をつれて実家に帰ったところ、両親がもらいものだというパプアニューギニアのコーヒー粉をくれた。その名もパラダイスブレンド、半信半疑でのんでみたら旨かった。
それで南洋つながり、というわけでもないのだけれど、県立図書館でハワイ音楽のコンピレーションを借りてみたら、思ったよりスライドギターが入っている。戦前ブルースの遠い親戚のようにもきこえる。
とはいえ、ラップスティールだからなのか、土地柄なのか、それとも録音の問題かわからないが、曲のキーはいわゆるブルースとはだいぶちがうし、スラントをつかった特有のフレージングになっている。
抱えるスタイルのスライドでこれをトレースするのは手に負えないので、なにか方法はないかと、パラダイスブレンドをのみつつ考えた結果、薬指にバーをつけて、小指で押弦すればいいんじゃないのと思いついた。
例によって薬指サイズの瓶が手もとにないので、三たび楽器屋にでかけると、こんどはスライドバーコーナーじたいがなくなっていた。なんてこったい。
このまえは近所のスーパーからヤマザキのマーラーカオが消えたし、手近な、ちょっとしたものが、ほんとうに、どんどんなくなっていく。おかねをつかわなくていいから、いいっちゃいいけれど、さみしいっちゃさみしいぞ。買うひと、おらんのかな。
P.S. アーマッド・ジャマルが亡くなっていた。なんてこったい。