あいかわらずからだが利かないので、今日も部屋で沈殿。ためしにすこし散歩してみたものの、ダメダメですぐに引き返した。
かえってきてギターを触ると、またあたらしいパッセージがでてきた。しかしいつまでも弾くと近所迷惑なのでこれもバツ。
ふと、FGのピックガードを外そうとおもいついた。Google先生にきくと、どうも両面テープでくっついているだけであるという。ボディに直付けされているものや、塗装で上から材とくっついているようなものはむずかしそうだが、みたところ201は心配なさそうだ。
ためしにピックガードのフチにカッターナイフをあてると、はがせなくもなさそうな感触がある。フチを浮かせてから、糸ノコの要領で、ウオ釣り用のPE1号ラインをつかってはがした。
楽器にストレスをかけまいと、さきに手もちの最細糸であるPE0.1号でトライしたのだが、これでは用をなさなかった。とにかく接着がつよいのだ。
途中で1号PEも切られたのにはおどろいた。小型青物も釣れる糸なのだけど。ここまでがっちり貼りつける必要があるのか、ちょっとよくわからない。
なお、サビサビの弦でもふところのかるい身には貴重なので、今回は張ったままはがしたが、弦をはずしてからのほうが作業しやすいのはまちがいない。マスキングもするべきだろう。こういうのはマナーよりはエチケットの範疇にはいる。
「ドライヤーで接着面をあたためる」というのもウェブにでていたが、なんとなく木にわるそうな気がしてやめておいた。かるく温風をあてる程度なら影響はないだろうが、塩梅が必要なことというのは、じつはすでに専門カテゴリに片足をつっこんでいるので、やはり素人はむやみに立ち入らないほうがいい。
兎もあれ、これで夾雑物はへったことになるので、鳴りはよくなったはずである。高級機種は、鳴りすぎない工夫をするくらいだから、ピックガードの有無など誤差の範囲だろうが、こちとら廉価品である。おまけにこれだけガッチリへばりついていたハムのように分厚い両面テープとその上の9gプラスチックなのだから、鳴りはよくならないとおかしい、はず。よくなってください、お願いします。
・・・ちがった。うちの201 の鳴りをよくしようとおもいます。てはじめにピックガードをはがしました。どうぞよろしく。
あーだこーだしているうちに、はたして表板の振動が音にどれほど関係しているのか、気になってきたが、それはまたこんどしらべよう。これをしだすとボディサイズと形状、材とブレイシング、ホール位置と大きさまでかんがえなければならなくなってくる。
私はビルダーでもなければルシアーでもない。ましてギタリストでもない。したがって古い木がなんで鳴るのかといわれても、ぜんぜんわからない。
ひょっとしたらあまり関係ないのかもしれない。じつは真空管アンプと似たような世界で、たんにアコースティックギター弾きにアンティーク好きがおおいだけかもわからない。
なんせ、鳴りといっても要は振動なのだから、夾雑物がなくなればいい感じになるのが筋ではあるまいか。知らんけど。
せっかくなので写真も撮っておいた。さながら日焼け跡のようになっている。むしろクリーム色のピックガードをつけたように見えなくもない。
いったい私は、スリーフィンガーもうまくなければ、カーター・ファミリー・ピッキングのつかい手でもなく、トレモロができるかといったら、そうでもない。子どものころ、ギターといっしょに父にもらった教則本に「カリプソ・ピッキング」というのがあったが、それがどういうものだったかもおもいだせないような人間である。
なお、念のためつけくわえておくならば、べつにアンチ・ジョー・ストラマーではない。むしろストラマーは好きなほうだ。年とともにかき鳴らすという動作を自分ではあまりしなくなったので、ピックガードはなくてもいい気がしたというだけである。
兎にかく、あとはのこってしまった粘着材をどう落とすかである。うまくクリーニングできたら、祝いにあたらしい弦を張ろう。以上、報告おわり。