ドバラダ飛空船〜ブルースからハワイまで〜

ギターをひいたり真空管アンプをつないだり

って何 ~グルーヴ編~

 前回のつづき。例によって家人に「グルーヴって何」といわれたのでメモ。

 

krokovski1868.hateblo.jp

 

 グルーヴとは要するにビートの訛りである。メトロノームを教科書の標準語とすれば、東北訛りと大阪訛り、九州訛りのようなものとおもえばいい。

 

 つっこんでいるから走りそうだけど走らないという緊張感、タメているからモタりそうだけどモタらないという緊張感、イーブンペースを感じながら一緒にノッているときの、周期的なズレと収束のくりかえし、それがグルーヴである。

 

 なお、つっこみは前ノリ、タメは後ノリ、意図せずだんだんテンポが速くなるのを「ハシる」、だんだん遅くなるのを「モタる」という。

 

 手びきだとふつうテンポは揺れる。その揺れが許容範囲内なら問題はないし、規則的であればそのひと特有のグルーヴであるともいえる。プロがよくいうグルーヴの「ポケット」とは、こうした癖の相性のことをさしている。

 

 クリックをきいて練習するのは、標準語をまなぶのといっしょである。タイム感があまりに未発達だと、ほかのグルーヴを感じられないし、一定の機械的なリズムにあまりにも固執すると、異なるグルーヴを不快におもったりする。

 

 ・・・と、こう書いてきてわかったが、クリックをつかった練習が語学学習みたいなので、いいかげん嫌になっちゃったのかもわからんな。要綱案までつくっておいて何いってんだというはなしだが。

 

krokovski1868.hateblo.jp

 

 あえていうなら、ルバートすなわちフリーテンポは、独奏の大きなたのしみである。以上、報告おわり。