前回のつづき。家人に「ポリリズムって何」といわれたのでメモ。
8分音符をペチペチ鳴らしつつ、3連符で机をトントン叩いている。学校の体育の時間などで、リズムトレーニングとしてやったことのあるひともいるのではなかろうか。スキップしながら手をたたくやつである。
要は2と3の同居なので、1拍を6等分して、2こずつかぞえたら3連符だし、3こずつかぞえたら8分音符になる。これを細分化して休符をまじえつつ叩くと、複雑玄妙かつメカニカルなグルーヴになる。それがポリリズムである。
なお、タイムとは大雑把にテンポのことだとおもえばよく、タイム感があるひとというのは、一定のテンポを保つ能力にすぐれているとかんがえればいい。ばくぜんとリズムぜんたいを指してタイムというときもあるが、タイムのうえにリズムがあり、リズムは8分音符や32分音符や2拍3連のことだとおもっておけば、それほどひどいことにはならない。
したがって、タイム感がよくても複雑なリズムを刻めないことはあるし、きいて細かいリズムを把握することはできてもタイムキープはいまいち、というのもよくあることである。
ほかに「ビート」というのもあって、これはリズムトラックじたいをさすこともあるが、4ビートとか8ビートとか16ビートとかシャッフルとかスウィングとか、そういったものを指すとおもっておけば、これもそんなにまちがいはない。
一般に、タイムを安定させるには、細分化するのが有効である。頭のなかで16分音符や6連符をかぞえるのである。口でチキチキいう手もあるけれど、あまり一生懸命やると手のほうがおろそかになりがちである。
ギターの場合、足やからだでリズムをとると、からだがうごくので弦を一定のリズムではじきにくくなり、タイムはかえって安定しにくい。結果として勝手にうごいているか、むしろ、タイム感のすぐれたひとたちが、観客に見せるためにからだをうごかしているとみたほうがいい。
こういうのは、ロックのドラマーがおおげさに振りかぶって叩くようなものである。実際は脱力しているのだが、あれがパワー感を演出するように、ひいているときのからだのうごきは、グルーヴ感をアピールする。
ギターだと、右手でリズムにあわせてボディをさわるとか、もっというと弦に触れてしまうのがてっとりばやい。余弦のミュートをかねてちょっとした音を鳴らしてしまうのである。これはゴーストノートとよばれる。
あとは、ブリッジミュートをつかったり、弦のブリッジ寄りをひくという手もある。弦のテンションのつよいところをはじくほうが、タイミングのブレはちいさくなる。
ここまでは理屈だとおもっていて、それでも安定しないときにどうすればいいかは、いまだにわからない。だれか知っているひとがいたら教えてください。
以上、報告おわり。