「Stay Tuned」といえばラジオの常套句だが、いまは「Stay Connected」のほうが通りがいいかもわからない。「チャンネルはそのままで」というよりは、「乞うご期待!」とか「くわしくはCMのあと!」とか「このあと重大発表!」のほうが、イメージしやすいような気もする。
要するに「このあとうまいはなしをするから、辛抱して、あるいは期待して待ってください」というような意味合いである。More to followというかMore to come, so bear with usというか、そういうニュアンスが含まれている。
フォーマルならPlease await further informationだし、カジュアルならHang on, I will let you knowくらいではないかとおもう。
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さておき、You Tubeにきいたスラックキーばなしのつづき。ローカルのインタビューによれば、むかしはギターの変則チューニングは秘伝だったそうだ。キ・ホアルというのは、草の根というか、非常にローカルなもので、コンサートでしか聴けなかったし、種々のオープンチューニングもトップシークレットで、オープンなものではなかった。したがってよそのひとが学ぶのはむずかしかったという。
とはいえ、はじめからそうだったわけではなく、どちらかというと、それまでハワイびとが来訪者にいろいろなものをシェアしてきた結果がかんばしくなかったので、そういうことになってしまった、というのが実情にちかいらしい。ためにハワイの音楽はいっときアンダーグラウンドというか、一子相伝のようなかたちになり、そのせいでじっさいに危機に瀕した時期もあって、またオープンになって現在にいたっている、ということのようだ。
スラックキーの名手で、13世紀からつづくハワイの有名な音楽一家の末裔であるケオラ・ビーマーによれば、これも「べつに音楽一家どうしが坐ってミーティングしたわけじゃない。ただ急にかわったんだ」とのこと。おそらくは本来の気質というか、しぜんな状態にもどっただけなのだろう。
P.S. まえにチューニングをしらべたときにでてきた「ニイハウ」はハワイを構成する島のひとつで、「ワヒネ」は女性や妻を意味するそうである。
なお、キ・ホアルのキはkey、ホアルはto slacken or to loosenの意だそうです。以上、経過報告。