ブルース。スライド。オープンD。外は工事中。
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スピーカーばなしのつづき。
あれからジャンク探索をつづけて、実験用にと12インチのセレッションスピーカーを3,300円で購入。Hughes & Kettner用にチューニングされたRocket Juniorという製品で、8Ωの60W。センターキャップが凹んで見た目もボロボロだったが、いちおう英国製である。
実家にもちかえってさっそくキットのアンプで鳴らしてみると、音はでたもののピンとこない。もともと8インチのところを無理にサイズアップしているので、そのせいかもわからない。
ひょっとしてとおもい凹んでいたセンターキャップを直すも変化なし。掃除機でもとに戻したが、これは材質によってはむずかしそうである。なんせセンターキャップは音よりも防塵の意味合いのほうが大きい気がした。
実家にあった8Ωのオーディオアンプをつかってインピーダンスを合わせたらすこしマシになったものの、それでもいまひとつ。再生する音楽との相性がよくなかったのかも。
ちなみに鳴らしたのは反田恭平のショパンコンクールでの演奏。ほかに適当な音源がパッとでてこなかった。
あるいはスピーカーの許容量の問題だろうか。5Wのアンプに60Wのスピーカーというと、いかにもオーバーパワーに聞こえる。真空管だとスペックの3倍くらいのW数を見込むようなのだが、それにしても、である。
もっとも、真空管アンプが表示のワット数に対してやたら音量が大きいのはたしかで、フルテンにしたらRC造の分譲マンションであってもクレームが来ておかしくない。いっそこのままライブもいけるんじゃないかと考えてしまうが、バンドが入るとまたかわるらしいので、どうともいえない。
じっさい、自家製アンプの本家であるフェンダーチャンプは、E・クラプトンの『レイラ』でレコーディングにつかわれたことで知られるが、アンプを台に置いて耳の高さで鳴らしていた、というのをどこかで読んだ覚えがある。地べたに置いてバンドのなかで音が埋もれてしまったということではないかと思う。
畢竟、これもバランス案件だとすれば、市販されているギターアンプ用スピーカーのスペックを見る限り、5Wクラスのアンプには15W~25Wあたりまでの製品を選ぶのが穏当ということになるか。そうなると口径はせいぜい10インチどまり、ということになる。
しかしながら、このまえ試奏したVintage16は出力6Wなのに12インチのVintage30ーアッテネータで15Wになるので許容入力はたぶん50W以上ーで芳醇な音がでていたし、10インチにしたからといってTSA-10がよく鳴ったわけでもないから、やっぱり速断できない。おまけにこれは試奏用のへなちょこギターにボロボロの弦だからもっとややこしい。
兎もかく、結論をだすのはまだずいぶん早い。スピーカーの材か、口径か、入力容量か。せめて影響度合いくらいは測れるようになりたい。以上、報告おわり。