ドバラダ飛空船〜ブルースからハワイまで〜

ギターをひいたり真空管アンプをつないだり

見た目100、雰囲気100

 エレキばなしのつづき。

 

krokovski1868.hateblo.jp

 

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 スピーカーに関するメモ。ギターアンプではセレッション、ジェンセン、エミネンスなどが使われている。昔のフェンダーアンプといえばジェンセンだが、JBLのD110~140FのFはフェンダーの意だそうだ。一時期はオクスフォードのスピーカーも使われていたことがあったらしい。いずれも現在は入手困難。

 

 筆者が探しているのはジェンセンのP8R。Pシリーズはアルニコで、Cシリーズはセラミック。アルニコはアルミとニッケルとコバルトの合金だそう。

 

 自宅用なのでP8QではなくP8Rでいい。通常は型番末尾のアルファベットが進むと磁石が大きくなってスピーカーの許容量が上がる。ただしジェンセンは反対で、アルファベットが若くなるほどパワーが上がる。

 

 まずはこれでトライしてみて、イマイチだったら素材も含め要再検討。宅用に8インチ、外用に10インチを用意するというのもいいかもしれん。するとキャビネットを2つ作らにゃならんか。

 

 できれば12インチまで試したいが、あまりたくさんアンプを持っても、スピーカーがこなれるほど弾きこむことができないだろうから、このまえ買ったアンプと合わせて、せいぜい3つくらいが限界だろう。

 

 それ以前に回路と出力の関係がまだあまりよくわかっていないんだよな。5F1回路で10インチスピーカーまでは実際に作られていたのでOKだと思うのだが、12インチを使うとしたら、たぶん余裕すぎるのだろう。回路設計からかえるという話になってきそうである。

 

 ともかく、スピーカーで音がかわるのはまちがいないと見ていい。もっとも、ギターアンプの場合、オーディオと違ってスピーカー交換がそこまで手軽にできないので、球転がしのほうがよく行われているようだ。

 

 そんなことをしらべつつ中古屋を巡っていたら、ジャンクコーナーにナショナルとマツダ真空管を発見。12AT7と5Y3GTを330円ずつでゲット。

 

 おおかた動作しないだろうが、しばし宝探し気分を味わえた。国産だしひょっとしたら動くかも、なんて。

 

 それで話を戻すと、エレキで音をだすとき、ギター、ケーブル、アンプときて、ギターの音は手とピックアップと弦と木材でかわるし、ケーブルの音は素材や長さでかわる。むかしは長いケーブルはハイ落ちするといわれていたが、いましらべるとそうでもないようである。

 

 というか、往年のギタリストたちはめちゃくちゃ長いカールコードを平気で使っていたのだから、当時の音に近づきたければあれを使えばいいのだと思う。あるいは見てくれで選んだっていい。まえにも書いたがエレキは見た目100、雰囲気100である。オーディオとは畑がちがうのだ。

 

 エレキではハイファイを気にする必要はないということが、真空管アンプを触ってようやく肚に落ちた。出音を聴いて気持ちがいいかどうかだけ考えていればいい。そしてそれは常に揺らいでいる。そういうものだ。

 

 唯一絶対の解を求めるのではなく、都度妥当な解を探すという、何やら仕事めいた話になってしまった。

 

・・・まあいい。話を戻そう。

 

 上記を踏まえて音づくりについて考えるとすれば、ライブではアンプは据え置きを使うことが多いが、その場合でもすくなくともギターは自分のを使う。そのうえで見た目や弾きやすさや精度、そしてもちろん音のことがあって、ギタリストはまずギターに金をかけるのだと思う。自分の身体にちかいところから考えるという点でも自然な発想ではないかと思う。

 

 アンプはどうかといえば、スピーカーや真空管のほかにも、出力トランスでもかわるし、パーツの品質でもかわるし、スピーカーケーブルでもかわってくるという。もちろん回路がちがえばまったく別物だし、それがプリント基板なのか手配線なのかでもちがってくる。おなじ回路でもレイアウトしだいでノイズが増減する。

 

 そんなわけで「好きなところを好きなようにいじって、その都度でてくる音をたのしめばいいじゃない」というところに落着くことになる。なにぶん音を決める要素が多すぎるし、音をだしている側も聴いている側も気まぐれだから、そうならざるを得ないのだ。

 

 筆者はエレキは一本しか手もとにないし、ケーブルはずいぶんむかしになん本か試して「もういい」という感じだし、そうなるとのこるのはやはりアンプである。節約がてら自作できればいいのだが、迂闊に手をだすとほんとうに感電しちゃいそうなんだよな。

 

 イノシシ対策がてらしっかりした手袋を用意しておこう。以上、報告おわり。