ドバラダ飛空船〜ブルースからハワイまで〜

ギターをひいたり真空管アンプをつないだり

Fender Japan TC-10

 先週の月曜に真空管ギターアンプを買った話。

 

krokovski1868.hateblo.jp

 

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 物価が下がるか、子が落着くか、時間ができるか、数年後に都に出たら現行品を探そうと思っていたら、ハードオフに奇妙な品がでてきた。ひさしぶりに店に行ったらポンと置かれていたのである。Fender JapanのTweed Champ TC-10、お値段44,000円。

 

 キャビネット裏のプレートを確認すると1992年と記載されている。シリアルは100番台、出力は5Wで真空管は12AX7と6V6GT。リバーブはついていないが、ほぼ探していた通りの仕様である。おまけに安定のメイドインジャパン

 

 数ヶ月まえに網を広げたときに出てこなかったから、まあ相当マイナーな品と考えていい。格安携帯のうらみでその場でgooglingできず、手もとに現金もなく、またロードでは持ちかえることもできないので、結論、その日は見送った。

 

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 部屋にもどって製品名つきで先生に聞いてみたところ、意外にも情報があまりない。90年代に数年にわたり国内で生産されていたモデルで、当時はそれなりに人気があったという。リバーブつきのモデルもあるようだ。

 

 30年前の電気製品など、もはやビンテージといっていい。真空管の寿命もあるだろうし、ロクなことにはならない、そこまでしらべていたにもかかわらず、翌日ワクチンを打った足で店に寄り、無事なほうの手で持って帰った。やれやれ、節約はどこへ行った?

 

 先日の釣り竿のこともあって悩んだ結果、というより、もう見た瞬間にこころのなかで買うことを決めていたと思う。エレキは見た目100、雰囲気100です。

 

 で、どうか。タッチがでる。ダイナミクスがでる。出音と自分との距離が近い。親密感のある箱である。

 

 20年前、初めてマーティンD-28を触ったときとおなじくらい感動した。これは、好きなひとがいるわけだわ。

 

 ただしノイズはでる。そしてボリュームをフルにしても思ったより歪まない。どうやら本家のChampとは回路がちがうらしい。半導体を採用していて整流管がないのも歪まない理由のひとつかもしれない。わからない。

 

 なんせクラプトンからギターに入って、ひとしきりブルースを聴いて育った筆者にすれば「これよこの雰囲気よ」という音がでてくる。イナタい。それでいて鯔背である。

 

 スタンバイスイッチもリバーブもないが気にならない。トーンコントロールが2つもあるし、十分である。なんなら音が出なくても家具として部屋に置いておきたいくらい。

 

 問題はやはりノイズだろうか。ボリュームを上げると無視できないほど低音がビリつく。

 

 いよいよ近所の楽器屋さんに行くときが来たか。以上、報告おわり。