真空管アンプのことをしらべると回路図がつぎつぎにでてきて、抵抗がどうだコンデンサがどうだと、まるで虚空に向って拓けた穴のようである。高校の技術の時間にタッチ式電灯をつくれなかったくらいハンダづけがへたな筆者にはワットだの電位だのいわれてもチンプンカンプンである。
わからないといってそれでオシマイにして放置しているのと、わからないといいつつわかろうとして実際わからねばならないのにわからないままなのと、外見上はおなじになる。オイオイいま「わからない」ってなん回言った?
とりあえず弾けなければ語る資格はない。岩も登れなければ課題について語る資格はない。「釣れると語れる、だから釣ったほうがおもしろい」というのとおなじようなものか。
・・・なんでもわかったほうがおもしろい? 嫌だよ俺そんなの。