ドバラダ飛空船〜ブルースからハワイまで〜

ギターをひいたり真空管アンプをつないだり

FG-201

 ホンダの耕うん機、ではなくて。ヤマハのギターのはなし。

 

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 ブギウギなのに夜中にコソコソ。ハリススライドでキーはD。FG-201。イメージは貨物列車。

 

 

 マーティンの具合がわるいのに、手もと不如意のためひとまず弦をはずして養生している。しかしながら楽器に触らないでいるとますます後退してしまうし、さりとて息子は音のでるものならなんにでもちょっかいをだすので、どうしようかと思案したすえ、実家からこのひとをもちかえってきた。

 

 ヤマハのFG-201、ジャンク屋で5,000円ほどで売っているギターである。あちこちでみかけるから、きっと当時すごい本数がでたのだろう。アコースティックギターがフォークギターと呼ばれていたころ、入門用としてつくられた品とおもわれる。

 

 父にきくと、当時の値段はやすめの中級品といったところで、じっさい、そこまでいいかげんなつくりではない。いってみれば、スーパーに売っているメーカーのコーヒー豆のようなものだ。業務スーパーの豆とはちがうが、さりとて自家焙煎された専門店の豆でもない。とうぜんスペシャリティなどではなく、ブレンドで、アラビカ100%かどうかはものによる、というところ。

 

 私は、材については門外漢ではあるものの、「合板ってたぶんこれだよな」という質感である。音も胴鳴りがよわくて、表板と弦が響いている印象。ネックはこれ以上ないほど反りかえり、無知なままそれを解消しようと四半世紀まえにやみくもにナットを削ったせいで、弦があたってサドルが若干削れている。

 

krokovski1868.hateblo.jp

 

 むろんトラスロッドなど効かない。ピッチが合って、いちおう鳴っているのが奇跡的である。だからつくりはわるくないといっていい。

 

 私は、むかしの製品は高級でなくてもいまより丈夫につくられている、という印象をもっているが、合っているかどうか知らない。ただのおもいこみという線もある。

 

 兎もかく、鳴るか鳴らないかといったら、鳴っているが、よく鳴るかといったら、鳴らない。鳴らないのだが、これでギターをはじめたので、すこしみじかいスケールのネックや、弦同士の間隔のせまさになじんでおり、これでネックがまっすぐで弦高の調整ができるなら、プレイアビリティはたかいようにおもってしまう。「鳴らなきゃしょうがない」といわれればそれまでだけれど、とりあえず音がちゃんとでるだけで、へなちょこギター弾きには十分である。

 

P.S. 良くなるか、といったら、わからないが、いわゆる「サウンドポート」について調べてはいる。主としてモニター的な意味あいで、演奏者の両耳のあいだに音がとどくようにボディの右肩に追加で穴をあけるというもので、円形か楕円形が一般的であるようだ。

 以上、経過連絡。