最高を期待すると最悪が用意される。
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アンプの調子がよくない話のつづき。
今朝もういちど鳴らしてみたところ、一時的に復活したり、また歪んだりと不安定。妙だなと思ったら、なんとピックアップの内蔵バッテリーが切れかかっていた。ゲームボーイに続いて、ストラトよ、お前もか。
前回交換してからまだ3ヶ月しか経っていないというのに、ハズレ電池だったのだろうか。是非もない。
アンプをバラすかどうかは電池を買ってきてからまた考えるとして、昨日のうちにGoogle先生に訊ねてみたところ、いろいろとわかったことがあった。
件のアンプは高校1年の夏休みにギターと一緒に両親に買ってもらったもので、CUSTOM HIWATT 20という製品。クリーンとディストーションの2チャンネル式で、見ると裏面にFERNANDEZの記載がある。
HIWATTは英国のメーカーなので、要は廉価版である。トランジスタとかICアンプとか、筆者には電気的なことはわからないが、ひとまず真空管ではない。マーシャルではなくジャズコーの遠い親戚と思えばいいのかな。
ウェブ上を浚ったものの、取扱説明書やトラブルシューティングなどは落ちていなかった。というか「ギターアンプのクリーンチャンネルが歪む」という症状に関する記述が見当たらない。たしかに、仮に基板のどこかが断線したら音が出なくなりそうなものだし、よくわからん症状である。
ついでに手持ちのギターについても調べたら、すでに生産終了していた。フェンダージャパンの、おそらくST54-95LSと思われる。高校生だった当時は、これがフェンダージャパンのエリック・クラプトンモデルだと思い込んでいたのだが、実際はシグネチャーでもなんでもなくて、単純に仕様を似せたというだけのものらしい。知らなんだ。
どうやらシリアルコードによって製造年代と仕様がわかるようで、それによると、私のギターは製造が外注で、組み込みがダイナ楽器(神田商会のプライベートブランド)らしい。
ウィキペディア教授によれば、フェンダージャパンは、フジゲンとフェンダーの共同子会社として1982年にはじまっている。これが1997年に解散、同年に神田商会が再興して、製造形態を変えながら日本独自の商品展開をつづけた。2015年3月、フェンダーが日本支社としてフェンダーミュージックを立ち上げたのを機に、神田商会とのライセンス契約は終了となっている。
フェンダー子会社時代のフジゲン製造のものは「MADE IN JAPAN」、神田商会ブランド以降は、木材加工などの製造が外注で組み込みがダイナ楽器のものは「CRAFTED IN JAPAN」、2008年以降に完全にダイナ楽器が製造しているものは「MADE IN JAPAN」の表示が、ネック裏に記載されているとのこと。フジゲン時代のものがビンテージもあいまって価値が出ているようだ。
フジゲンといえば8~9年ほどまえ、友だちから5弦ベースを借りてしばらくつかっていた覚えがあるが、フェンダージャパンもむかしはフジゲンが製造していたのか。知らないところでニアミスしていた。
さらに調べていくとこのギター、本家のクラプトンモデルとはけっこう仕様がことなるらしい。件のミッドブーストのバッテリーを入れる場所もちがえば、ブースターの出力もちがうし、トレモロまわりもことなるとのこと。このぶんだとVネックのシェイプもちがうだろう。
自分の所持しているギターは、コントロールノブと裏面のカバーが飴色に変色しているが、バッテリーを入れる蓋だけは変色していない。どうしてだろうと不思議だったが、バッテリーを入れるためにボディ裏を独自にザグったので、それ用のフタだけを別注したのかもしれん。
節約中の身であるゆえ、フェンダーUSAのシグネチャーを買う予定はないが、機会があったら楽器屋さんで本家を触らせてもらうか、などとおもいつつスーパーで9V電池を買って繋いだらアッサリ直った。
・・・やれやれ、結局、物欲スイッチを入れるきっかけになっただけだった。真空管アンプの話はまた次回。以上、報告おわり。