ドバラダ飛空船〜ブルースからハワイまで〜

ギターをひいたり真空管アンプをつないだり

あるメトロノームの死

 KORG METRONOME MA-30が死んだ。四半世紀ちかく動作していたのがついに。

 

 手のひらサイズのカード型、単4電池2本仕様で、電池を入れ替えようとすると、背面がぜんぶはずれてプリント基板がむきだしになる。シンプルとか無骨をとおりこして粗野といいたくなるつくり。

 

 ボリュームつまみの効きかたも急カーブで、あるポイントをこえるといきなりうるさくなる。自宅でつかうときは布団やタオルをかぶせていた。

 

 定期的に音がでなくなり、叩くと復活するということをくり返していた。うちのCDコンポとおなじである。

 

 コンポもしばらくまえから絶望的にうごかなくなっていたので、先週、とうとう破砕ごみで廃棄した。購入してから30年ちかく経っている。酒なら価値もでるだろうが、コンポは動かなくなるだけであり、動かないコンポはただのカタマリである。

 

 かわりに旧式の小型CDラジカセをもちだした。もはや音がでるというだけのシロモノだけれど、自分の耳もどんどん鈍くなるので、それでも気にしなくなっている。年をとると微妙な音の高低が聞き分けられなくなるというが、ほんとうにそうなっている。かなしいけれども現実をうけいれるほかはない。

 

 スマホアプリに無料のメトロノームかいくらでもある時代に、MA-30をつかっている人間がどれほどいるのか、わたしにはわからない。同様に、配信とBluetoothスピーカーの時代に、旧式のCDコンポで有線スピーカーから音楽を聞いているひとがどれくらいいるのかも、わたしにはわからない。

 

 マーティンにつづいてエレキの漏電、コンポときて、こんどはメトロノーム。きのうは自転車のタイヤがパンクし、今日はロードバイクのハンドルストッパーがこわれ、アーレンキーがバラバラになった。おもちゃのトーマスの車輪が回らなくなり、投げごまの仕掛けがこわれた。

 

 身の回りのものがつぎつぎにうごかなくなっていく。直せるものは直しつつ、あるものでなんとかしたい。以上、報告おわり。

 

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