さいきんのトラックはもはや広告のように洗練されてきた。欲望や感情のスイッチを入れる道具立てが十分以上に揃っていて、そこから自由に取捨選択できるようになって、選ぶがわの試行錯誤もひと通り終わって、わざとらしさやあざとさを適度にのこすことすらできる、そんな風になっている。
そのときの感情のスイッチをうまく押すような楽曲が自動的に流れる日も、そう遠くないと思われる。むしろ「こうなりたい」という心的状況にあわせた曲が流れる日がやってくるだろう。われわれの脳を先まわりして。
以上、報告おわり。