「古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ」
ー松尾芭蕉『許六離別詞』ー
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ビジネスモデルぜんたいが、チリツモになっている。これはどうやら全世界的にそうなっている。配信の隆盛によって顧客数が爆発的にふえたためである。
生成AIによって創作コストかゼロにちかづけば、創作物もタダにちかづく。人間はよほどすばらしいものをつくらないとならないし、たとえつくってもすぐに学習されてあっという間に価値はさがる。
これからは創作者よりは職人や伝統芸能の実演家を目ざしたほうが、飯の種にはしやすくなるのかもしれない。創作者は、斬新なテーマや新奇なコンセプトや意表をついた切り口を設定するひとにちかづいていく。プロデューサーなのかプロモーターなのか山師なのかまではわたしにはわからない。
たとえば、映像作家がついでに音楽もつくるというようなことが普通になったら、職業作詞家作曲家の仕事はへっていくのかもわからない。コンセプトやビジョンをもっている人間が、ひとりで完結できてしまうかもしれないし、相互作用を期待されて生きのこっても、侵食はされるだろう。
とはいえ、ひとりでにアイディアが生まれるわけではないので、これもなんともいえない。勢力図がかわるだろうというだけである。なんとなく実演家がつよくなるのではないかとおもっているが、このような感覚的な発言には、いつものごとくなんの信ぴょう性もない。
それにしてもSpotifyの値上げが受けいれられているようなのが意外である。なんでもタダがいちばん、というわけでなく、品質と利便性にすこしだけおかねを追加で払うという心理がはたらいているのたろうか。アプリ内課金とまったくおなじ、いたって普通の商法であるといわれればそれまでなのだけど。
以上、連絡おわり。